福祉住環境コーディネーターとは

 福祉住環境コーディネーターは高齢者や障害者が生活の基盤である住環境に対し、住みやすさ、家族との係りなど住まいという環境の中で起こる問題を解決支援する役割を担っています。現在、高齢者障害者の生活の多様化が進んでおり、様々な問題が出てくる事が考えられます。 現在の福祉制度からソーシャルワーカー、介護支援の専門員、医学の関係から医者、理学・作業療法士、住まいの専門建築士・工務店などいろいろな専門職の方々がいます。この複数の専門家の意見を把握し連携を図り調整役となり、高齢者・障害者が係る住宅の新築、増改築にその役割を反映させなくてはなりません。


車椅子を利用するための改築例(改築面積が限られているケース)一戸建ての住宅 鉄筋コンクリート造

 鉄筋コンクリート造のため木造より増改築が簡単ではありません。柱、2階からの排水スペースがあるため、どうしても間取りに余裕が生まれないケースです。浴室、トイレ、洗面所、洗濯場という水周りの場所を集中させたままの改築プランです。

 将来、車いすの使用と、補助者が介助する想定です。トイレの位置や使い勝手は施主からの要望により決定しています。もともと窓が小さいため、浴室、洗濯機置場からの窓の採光は重視しました。建具は既製品ではなく間取りを十分活用できるよう、開口巾優先で建具をつくりました。車椅子からの移動、建具の開閉を重視したプランです。

 浴室、トイレ、洗面を高齢者などの方々がどのように使用したいのか、使用できるのかにより、たくさんのプランが生まれます。

 

 

改築前・改築後平面図  建具詳細図