住宅の設計

 住宅の設計図には人それぞれの夢が描かれます。

思いを図面に表現し大工さん多くの職人さんにより家が建てられます。

家を購入するのではなく、つくり上げるものとして。

 


建築設計事務所の監理

 建築設計事務所の仕事は設計図書の作成と工事監理業務です。各工程の状況を把握し事前に検査(コンクリート強度試験など)があれば立会いをします

 建設会社、工務店の現場監督と連携を図り、各工程施工に問題はないかを確認します。重要なことは検査などで問題点があった場合、書類にして建設会社、クライアント側に提出することです。そして是正の連絡を受けたときも書類にして施工会社からの書類と共に保管することが重要です。


身体状況による住宅の新築(改築)

 身体機能低下に伴う場合の住宅新築(改築)は、利用者の障害の程度を見極め、それをプランに反映しなければなりません。加齢による身体の状況は歩行を例にすると自立歩行、杖を利用した自立歩行、介助を受けながらの歩行と身体機能にはいろいろな段階があります。

 ご家族の身体状況を考慮する住宅の新築(改築)のプロセスとして、

ニーズの発見→身体機能の段階→住宅の現況→介護能力・家族生活のあり方→プランの作成→医師・理学療法士・作業療法士など医療分野の関連職とのプラン検討→プラン修正・決定→工事の実施→工事完了後のフォローアップ(モニタリング)となります。

 しかしプロセスを踏まえ実行してもお客様のニーズと実際の工事内容は隔たりがあるかもしれません。家族生活のあり方をどう考えるかが大切なことだと思います。 

 


構造について

 木造在来工法の設計において、平面プランをパズルのように並べるのではなく、1階と2階のグリッドを基本に間取りプランを最初に考えます。なるべく1階と2階の柱の位置を合わせ壁のラインを揃える。柱と壁の直下率を高めることにより特殊な工法、部材を用いなくても耐震性が向上します。工事費用も下がります。壁・柱位置を考慮しながら間取りプランをご家族で決めれば構造計画まで反映したプラン作りが楽しめるのではないでしょうか。

 

 


リノベーション

 リノベーションは、住まい方の新しい価値を発展させたものだと思います。リフォームでいう「修復」とは違い、住まいの性能を高めながらより良い住宅に。そのためにはある程度工事規模は大きくなります。間取りの変更に伴う構造変更、そして建物全体を耐震構造に。壁、天井、屋根の断熱工事と共に断熱性の優れた窓の取付、建物全体の断熱性を高めます。水廻り設備機器工事と共に既設配管の取替えなど。

 既存建物の思い、住む街の風情、いろいろな感情を込めながら、建替え新築では発想できないリノベーション工事に。

既存 南側外観 

         

工事後 南側外観

      

既存 居間

既存 居間・キッチン

工事後 居間

工事後 キッチン側から居間

      一部天井吹抜

工事後 ダイニングキッチン・居間

既存 北側外観

工事後 北側外観


女性が必要とするスペース(家事・書斎コーナー)

 女性は、母親としての役割がその暮らしの中で大きな存在となっています。家事をこなし、家族との生活は大変なエネルギーが必要とされるのではないでしょうか。

 キッチンや寝室の他にスペースを設け、小さなカウンター、棚を付け場合によっては化粧棚も取付けたり。

 子供たちの成長と共に増えるアルバム、学校の資料の保管、自治会の資料、家族旅行を計画する場所、少し個人的にも使用できる小スペースが必要とされていると思います。

 

 家事との作業を考慮してキッチンの近くに。仕切りは壁ではなく収納を兼ねたものとし、視線を和らげる程度。常に家族を意識するものの、お母さんの書斎コーナーはお母さんの居場所!


趣味の部屋

 スタジオがある家・・・・・身近な音楽を聞きたい、楽器を演奏したい、子供と一緒に音楽を楽しみたい。小さな家でもこんな部屋がほしいと思う方は多いのでは。大変な工事になるから、工事金額が増えるからとやっぱり考えてしまいます。でも業者さん大工さんと協力すれば可能です。壁天井(断熱材入り)下地に強化プラスターボードを数枚重ね張り、この時プラスターボードに接着剤を併用、入隅取合い部分は目地(少し隙間を開け)をとり、しっかりシーリングをしてプラスターボードに各仕上材を施工、スタジオが完成します。もちろん音の大きさに限度はありますが近隣に配慮したものになります。いろいろな部屋に挑戦してみましょう。電子ドラムもいいけど、やっぱり自分で皮を調整したスネアドラム、シンバルを使って練習してみたい!

 

 ガレージがある家・・・・・好きな車を部屋から眺めたい。小さなラウンジをつくり家族と友人と会話をしながら、車を整備しながら、お茶を飲みながら、旅行の計画をしながら家の中で車と接したい。いろいろな思いがあると思います。小さな家でもきっとできるはず。いろいろな部屋に挑戦してみましょう。


工事金額について・大工さん工務店の工事施工汎用性

 工事金額は土地の状況、接道、下水道の有無、排水先状況などいろいろな要素により変わります。

 施工床面積、設備その他諸条件によって坪あたりの工事単価は大きく変わってきますが、「この金額で家を建てたい」「こんな家にしたい」という相談を受けます。そしてどの設計事務所も建設会社、工務店もお客様の要望に応えるため協力してくれます。お客様の地元の大工さん、工務店、建設会社も大変な経営努力をしていると思います。ぜひ地元の業者さんに相談してみて下さい。

 大工さん工務店もお客様の要望の応え方にいろいろなケースがあると思います。手作りで食卓テーブルや椅子を作ってお客様といっしょに塗装したり、玄関収納の棚は寸法を変えたり取付高さも工夫、壁の仕上はお客様が塗るからここまでの内装工事でOK、大工仕事を手伝いたいなど(これは無理か)いろいろなことに応えてくれると思います。細かな相談にのってくれるのが地元の業者さんなのではないでしょうか。

 

実際の工事金額(設計費工事監理費含む)

 前の項目でも書いていますが、お客様の所有されている土地の状況・希望される設備など、いろいろな諸条件で工事金額は変わります。当事務所がお施主様、施工会社と共に新築に関わった住宅から考えますと、坪当たり45万円程度からの工事金額となります。床面積が小さくても広くても設備(キッチン・浴室・洗面・トイレ)費用はしっかり掛かります。坪単価自体は設備を抜いた床面積でも大きく変わります。

 ハウスメーカーではできない希望を工務店、建築会社、設計事務所にぶつけて下さい。家を建てる作業にどっぷりと浸かってみてはどうでしょうか。


長期優良住宅

長期優良住宅技術的審査の作成及び申請、行政庁への長期優良住宅認定申請。


作成する図面名(工事内容により変更)

表紙/図面リスト/設計概要書/案内図/配置図/求積図/内外仕上表/特記仕様書/1階平面図/2階平面図/立面図/屋根伏図/矩計図/展開図/建具配置図/建具リスト/部分詳細図

基礎伏図/基礎詳細図/1階床伏図/2階床伏図/小屋伏図/軸組図

電気設備図/給排水衛生設備図